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- 坂本 秀夫
教員紹介
主な研究・教育内容
私の研究テーマは「日本中小商業に関する諸問題の解析」である。中小商業研究ないし中小商業論の研究対象はいうまでもなく中小商業問題であるが、問題の中核をなす大型店問題(狭義の中小商業問題)は古くて新しい問題である。ちなみに大型店問題の発生期は、一般的には大正12年(1923年)以後に起こった百貨店大衆化の時期に限定づけられている。わが国の商業流通メカニズムの有効性が中小商業の位置づけ方や中小商業の社会的機能の設定の仕方によって決定的に左右されるものであるとすれば、まず中小商業研究の研究対象それ自体を徹底的に解析しておかなければならない。こうした要請に応えるべく研究を進めているが、研究の一里塚としての拙著『日本中小商業問題の解析』(同友館、2004年)は中小商業問題を包括的かつ体系的に解明しようとした初の本格的な研究書であるということで、平成17年(2005年)に、第2回日本商業施設学会賞および第9回日本流通学会賞を受賞した。
担当科目一覧
専門演習1a・1b・2a・2b、流通経済論1・2、中小商業論1・2
主な講義科目
●中小商業論1
中小商業論の研究対象はいうまでもなく中小商業問題であるが、問題の中核をなすのは大型店問題である。本講義は、「序説」に該当する部分(研究の対象と方法、中小商業の範囲・発生過程、研究の系譜)をまず把握したうえで、問題の中核をなす大型店問題の解明を行っていく。これにより、流通産業とりわけ中小小売業に関わる問題解決の実践的な能力を修得することができ、もって本学の教育目標である社会に貢献できる人の育成を目指す。
●中小商業論2
本講義では、付随的な中小商業諸問題の解明をまず行っていくが、なかでも近年、とくに顕著な特徴となって表れている問題に的を絞っての分析を展開する。そのうえで、中小小売業者の存立基盤と流通政策についての解明を行っていく。これにより、流通産業とりわけ中小小売業に関わる問題解決の実践的な能力を修得することができ、もって本学の教育目標である社会に貢献できる人の育成を目指す。
●流通経済論1
本講義では、流通の概念・研究方法、流通機構の形成プロセス、流通の主要プレイヤーである卸売業、小売業およびメーカーといったそれぞれの立場からみた流通のあり方ないし論理など、流通論として確保されるべき不変的な部分を中心として、「流通」の本質を追究していく。これにより、流通に関わる基礎的な知識を修得することができ、流通産業における中核人材としてその発展に貢献できる人材となれることを目標とする。